大学でたまに見かける女の子がいる。
初めてみたのは入学式前のオリエンテーションのとき。
彼女はわたしの斜め前の席に座っていました。
彼女をみた私の目は、思わず彼女を凝視していました。
ええっ!?
まさかの服、表裏反対です。
首のところのタグが、さらけ出されていたのです。
『UNIQLO M』
わたしが気付いたのと同じくらいに周りも気付き始め、その囁きに気付いた彼女はやっと自分の惨事に気付きました。
4月のまだ寒い頃です。
彼女は裏になっていたパーカーを脱ぐと、裏返して、着直していました。
初っ端からドギツイ印象を残してくれた彼女。
2限目からならソレに合わせて学校にこればいいのに、30分以上も前からテニスコートの近くで着替えて待機していた彼女。
てっきり、1限に遅刻してきて参加できなくなったのかと思えば、まさかの2限目組でした。
そんな彼女が今また斜め前に座っています。
辞書が好きなのかな、ずっと触っています。
たまに教科書をペラペラ捲ったりもしています。
そんな彼女の服、腰のあたりに白いタグが見えています。
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